よろずさんぽく on web

新潟県村上市山北(さんぽく)地区で買い物支援

初の買い物支援イベント、大成功!

山北地区に暮らす高齢者の買い物支援をミッションとして移住した私ですが
気づけば地域おこし協力隊の任期があっという間に半分以上過ぎています。
この間、地域の行事や集いの場に顔を出したり、
近隣の自治体や団体に視察に行ったりして、
「山北に合った買い物支援のかたちとは?」を考え続けてきました。

 

そして、10月31日(水)、ようやくひとつの具体的な取り組みを実行することができました。
大毎・大沢集落の高齢者を対象とした、体操と買い物を楽しむイベントです。
マイクロバスでイオン村上東店へ行き、買い物はもちろん、
NPO法人さんぽくスポーツ協会の指導員に体操・ストレッチを教えてもらったり
イオンからの特典体験の提供を受けたり
参加者みんなでフードコートで昼食をとったりと
楽しいこと盛りだくさんの内容で行いました。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111844j:plain
f:id:sanpokuokaimono:20181203111854j:plain
こんなチラシで参加者募集していました

今回のイベントを行う上で掲げた目的は5つ。
・高齢者の自分で商品を選ぶ楽しみや知り合いと出かける楽しみ、生きがい創出
・買い物を通じた運動および介護予防の促進
・高齢者の買い物に対するニーズの洗い出し
・集落内の新たなコミュニティの発生および助け合いのきっかけづくり
・関係団体の連携の仕組みのきっかけづくり


最も基本的な目的は、何より買い物を楽しんでもらうこと。
参加者は、日頃の買い物は家族や近所の方に頼んでいるなど
生活がままならないほどの不便は感じていなくても
「たまには自分の目で見て商品を選びたい」「普段行ったことのないフロアを見てみたい」
といった思いを持ってもいます。
日常とはちょっと違った楽しみの要素を付け加えることで、
生活にメリハリが出ることを期待しています。


次に、今回重視したのは、私一人で全ての準備・運営を行うのではなく、
地域の他団体と協力してひとつの事業を成し遂げること。
NPO法人さんぽくスポーツ協会、山北地区まちづくり協議会、さんぽく互近所ささえ~る隊と協力することで
それぞれの強みを生かすこともできますし、
協働の仕組みづくりの第一歩となるように、との願いも込めています。


イベント当日は、初めての取り組みとしては大成功だったのではないかと思っています。
とにかく、始終参加者の皆さんの笑顔が絶えず、楽しんでくださっていたのが最高でした。
(ちなみに、イベント前にも、参加者同士が集落内で顔を合わせた時に
「楽しみだね」と言葉を交わしていたとも聞きました。)

f:id:sanpokuokaimono:20181203111310j:plain

集落センター前からバスに乗り込みます。もうこの時点でみんなニッコニコ。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111313j:plain

座りながら誰でもできる体操・ストレッチを教えてもらいました。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111316j:plain

店内をみんなでウォーキング。歩く時のポイントも教えてもらいます。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111333j:plain

イオンの方から、冬にぴったりのあったかドリンクの提供も。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111342j:plain

ハンドクリームを使ったマッサージで、お肌つるつる。

f:id:sanpokuokaimono:20181203111325j:plain

靴が欲しくて参加した方。「軽くて歩きやすそうだなあ」

f:id:sanpokuokaimono:20181203111351j:plain

いっぱい買って大満足。

食品だけでなく、靴や洋服、冬に備えたあったかグッズなど、
山北ではなかなか買えないものを楽しみながら買っていらっしゃいました。


「みんなでおでかけ、楽しかった」「また来月やってほしい」
などの声を聞かせていただくことができ、本当に嬉しかったです。
今回はまだ試験実施でしたが、これだけ喜んでもらえるなら
何とか来年度以降も定期的に行っていきたいな、と思っています。


ただ、このイベントで買い物の悩み全てが解決されるとは思っていません。
今回のイベントに参加できたのは、自力で歩いたり、体操したりが可能な程度の体力のある方。
山北地区内には、集落内の外出すらままならないレベルの高齢者もおり
そういった方たちこそが本当に支援が必要な人だと言われたことがあります。
また、高齢者の買い物をフォローしている息子さん・娘さんをはじめとした若い世代の方も
買い物支援を行う側ならではの悩みを抱えているとの声も聞きます。


今後は、今回のイベントをきっかけに、一層山北に適した買い物支援の在り方を考えるとともに
他の対象者にも目を向け、新たな手法を探ってもいきたいです。


たった3年の任期、その中で1人でできることは、本当にごくわずかです。
引き続き、皆様のご協力をお願いすることもあるかと思いますが、
どうぞよろしくお願いいたします。