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新潟県村上市山北(さんぽく)地区で買い物支援

村上市介護予防講演会で買い物支援の取り組み報告

11月7日(水)には、村上市民ふれあいセンター大ホールにて開かれた
2018村上市介護予防講演会にて、山北の買い物支援の現状について紹介する機会をいただきました。


村上市役所介護高齢課地域包括支援センターが主催する同講演会。
テーマは「やってみたいから、やってみた!自分たちにあった居場所づくり 第2弾」。
居場所づくり、というと、買い物支援と直接のつながりはないので
こんな内容で発表していいのかな?と少々戸惑いつつも、
地域の困りごとを解決する手法のひとつとして、こんな取り組みがあるよ、と話してきました。

 

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まずは、大毎集落で御用聞き活動に取り組む女性Mさんのご紹介。
集落の総代の要請を受けて2016年11月から、
日々の買い物やちょっとした困りごとの解決(蛍光灯の交換など)を無償で請け負っています。


ティッシュやトイレットペーパー、おむつなどの生活必需品、
今日の夕飯にもう一品欲しい時のお惣菜、
野菜の苗やお仏花、赤かぶ漬けに使う酢やタルなど季節性の商品……
集落の皆さんの信頼は厚く、幅広い買い物を頼まれています。


ただし、今はMさんが元気に活躍していますが、
これだけ丁寧なフォローは誰にでもできることではありません。
将来を見据えると、他の手法でも買い物支援の取り組みが必要となってくるはずです。


そこで大毎に提案したのが、10月31日(水)に開催した体操・買い物イベント。
大毎と、お隣大沢集落の方に声を掛けて、
マイクロバスに乗りイオン村上東店にでかけました。
この取り組みの詳細はこちらの記事に詳しく書きましたのでご覧ください。


このふたつの事例を提示し、今後は
・個人間の支え合いの仕組みを維持
・買い物イベントから見えてきた高齢者のニーズに沿った支援策の検討・実施
の二点に注力していきたい、と話して発表を締めくくりました。

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この講演会、山北の取り組みを市内の方にご紹介できる機会というだけでなく
市内各地区で行われている「居場所づくり」について
様々な事例を知ることができたのも大きな収穫でした。
以下に、他の発表者の方の事例を簡単にまとめますね。


★「塩谷の茶の間」(神林地区)
・塩谷集落内の3つの集会所と商店を活用して茶の間を開く。
・第1水曜は中央公民館、第2水曜日は松和町集会所…と実施日を固定。
・参加者は、どこの茶の間にも自由に参加できる。自宅最寄りの集会所だけに行く人や、全ての茶の間を回る人も。
・茶飲み話、レクリエーション、運動、囲碁・将棋、健康麻雀、各種講話など。
老人クラブや各種同好会の開催日を茶の間の日にぶつける。


★「坂町区除雪隊」(荒川地区)
・2012年度(平成24年度)「あらかわみらいファンド助成事業」、2013年度(25年度)「村上市除排雪自主活動補助金事業」を活用し、小型除雪機2台を導入。
・一人暮らし世帯、高齢者世帯など、一人で除雪するのが困難な世帯に対して、除雪の補助を無償で行う。
・2017年度(29年度)は区役員13人、ボランティア隊員8人が協力。2人1組の10班でローテーションを組み活動。
・区長が依頼者からの電話を受け、隊員に連絡し出動する。


★「しんまち茶の間」(村上地区)
・今年で発足11年目。
・発足当初は指遊びやゲームなどやっていたが、次第に困りごとの対応のニーズが高まり活動内容が変化してきた。
・恒例のおしゃべりタイムの中で挙がった困りごとを解決する取り組みをしてきた。
 〇循環バスでおでかけ体験
 〇ジャンボタクシーを使った買い物ツアー
 〇茶の間に合わせて移動販売車に来てもらい買い物


★「キノコ小屋跡地での生きがいづくり」(朝日地区)
・岩沢集落の70~80代後半の住民が集まって、カラオケや卓球などをしている。
・発起人はもともと音響に興味があり、朝日の文化会館で20年間音響の仕事に従事。
・仕事の経験と、使われていないキノコ小屋の活用を合わせて、活動を始めた。

 

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どの活動も、地域のニーズに合った独特の取り組みで、とても興味深く聞きました。
自分たちのやりたいことを、自分たちにできる範囲で、楽しみつつ取り組んでいるのがとっても素敵ですよね。
いい刺激をいっぱい受けました。