共助除雪シンポジウムに行ってきました
先月からイベント続きで、なかなかアウトプットが追いつきません。
みてくださいこのブログネタの滞り(;´∀`)
時空の歪みを修正すべく、1か月前の出来事から順次まとめていきますね。
事前にお断りしておきますが、今日のブログは長いです。
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10月20日(土)、山形県酒田市の日向(にっこう)コミュニティセンターで開かれた
共助除雪シンポジウム「雪かきで地域が育つか?」に行ってきました。
Facebookのイベントページでたまたま知ったのがきっかけ。
とても勉強になったので、備忘録的に書きます。
先の冬には山北も、他の雪国と相違なく例年以上の雪に悩まされました。
「自宅前の雪かきができず家から出られない」「雪下ろしができず家がつぶれるのではと不安」
などの声を高齢者から聞くこともありました。
雪かきも、私の協力隊としてのミッションである買い物支援も、生活支援の一部です。
共通する課題や解決策もあるのでは、との期待も持ちつつ参加しました。
※シンポジウムの詳細は、酒田市ボランティア・公益活動センターのサイトからご覧ください。
へらへらでゅう会より「雪かきで地域が育つか?」のお知らせです。 | 過去の情報 | 酒田市ボランティア・公益活動センター ‐ 酒田市社会福祉協議会
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長岡技術科学大学大学院工学研究科教授の上村靖司氏は
「『共助除雪で地域づくり』の進め方」と題して
日本の雪害・自然災害の歴史と対策の体制の変化、
これから目指すべき共助除雪の在り方についてお話しくださいました。
除雪への対応は時代とともに変遷しているとのこと。
昔は集落ごとなどで協力して除雪に取り組んでいたが、
1956年(昭和31年)「雪寒法」施行、1961年(昭和36年)「災害対策基本法」施行など
豪雪が災害として認識され行政が対策を取るようになることで
「災害対策は行政の仕事」という意識が強まっていったそう。
ただ、1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災をきっかけに
「このままでいいのだろうか」「行政任せだけではだめなのでは」
という疑問が沸き起こってきました。
とはいえ、昔と違って今の農村には主戦力となる若手が少なく、
高齢者=要援護者が多いため、支える構造の空洞化・不安定化が発生しています。
そんな中、地域の除雪はどこを目指すべきか。
ここで提案されるのが「共助除雪」です。
NPOや社協、ボランティアに一方的に任せるのではなく、
行政は、要援護者、地域防災組織、NPO・社協を下支え
地域は、コミュニティの繋がりを再構築
NPO・社協は、ボランティアの想いを地域につなぐ
と、役割分担して助け合いを復活させ、「共助」の仕組みをつくることが大切とのこと。
その後、山形県内の先進事例を、克雪体制支援アドバイザーのお二人が紹介。
3つの事例を、以下に簡単にまとめてみました。
★朝日町雪下ろし有償ボランティア普及モデル事業
・県と町が連携して実施。
・雪下ろし有償ボランティア団体の創設・普及に向けて、新規団体を立ち上げ活動。
・要支援者世帯を中心に雪下ろしを行う。
・1時間1500円の活動費は、県と町が負担。依頼者の負担はなし。
★大石田町除雪支援事業
・町内のNPO法人「まちづくり大石田」による有償除雪ボランティア。
・町民からの依頼を受け、ミニホイルローダや小型除雪機を使い、間口除雪を行う。
・活動費は2人動員で1時間3800円(機械を使用する除雪は2人作業が必要)。
・作業に必要な機械は町で購入。
★さんぜスノースイーパー
・鶴岡市三瀬地区自治会を中心とした除雪ボランティアチーム。
・毎回同じ家に同じボランティアスタッフが訪れることで、依頼者のニーズに合った除雪ができる。
・スタッフの時給は1時間800円。500円は依頼者の実費、300円は自治会負担。
・メインで働くスタッフは60代、20~40代の勤め人は、土日にできる作業を。
・現在のスタッフが、将来除雪を依頼する年齢になった時まで続く仕組みにしたい。
どの活動にもそれぞれ強みがあって、地域から求められていることと、実現できることのバランスをうまくとっているように感じます。
「山北にはどんな仕組みが合うのかな?」と考えるようになり、大いに刺激になりました。
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このシンポジウム、本来は日向地区の住民向けのものだったようで、
わざわざ県外から訪れた私にスタッフの方は少々驚いていました(笑)
それでも快く受け入れてくださり、とても濃いお話を聞くことができて、大変ありがたかったです。
なお、この日のパネリストの方が執筆された書籍
『雪かきで地域が育つ 防災からまちづくりへ』が発売中です。
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興味のある方はぜひチェックしてみてください。
このシンポジウムへ感謝の気持ちを込めてダイレクトマーケティング!
私も、職場で購入してもらったので、今度じっくり読みます^^
写真は、この日の帰り道。
日本海すぐ近くに暮らしていると、日が山に落ちる光景がなんだか不思議に感じます。