【百姓やってみ隊】林業との新たな出会い
魅力的な自然がいっぱいの山北。
その中でも、林業は昔も今も山北の重要な産業のひとつです。
でも、それを仕事にしている人らでないと、林業に触れる機会は普段なかなかありません。
8月の百姓やってみ隊2日目は、そんな山北の林業を知る貴重な一日に!
゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜
午前中は、中浜集落にある山に入り、ヒノキの伐採を体験させていただきました。
道なき道を分け入って、現場に向かいます。
この時点で体力の7割を使った情けない私です。
現場に到着したら、山の持ち主富樫さんから説明を受けます。
「木が十分育ち木材にできるのは50年後。
自分で植えた木を自分で切ることはまずありません。
林業とは、次の世代につなぐ、祈りのようなものです」とのこと。
抒情的な説明が胸にしみます。
さて、伐採にあたっては、まず伐採する木を決め、周りの様子を見てどの方向に倒すかを決めます。
この日初めてきいた単語「空の道」は、山で上を見上げた時に枝葉の隙間に見える空のこと。
空の道がどちらに向かって空いているか、周りの木が伐採の邪魔にならないかなどを見定め、方向を確定します。
倒したい方向に切り込みを入れ(これを受け口といいます)、その裏側から切り込みを入れていきます(これを追い口といいます)。
木のできるだけ高いところにロープを結び、ひっぱりつつ倒します。
もちろん専門家の同伴は必須ですが、素人でも伐採ができることに感動しました。
゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜
午後は、エッセンシャルオイルの蒸留体験。
午前中に伐採したヒノキの枝葉から、香りのついたオイルを採取します。
村上市内の樹木を使ったエッセンシャルオイルを製造・販売しているサクラ・ラボラトリーの富樫万理さんを講師にお呼びして、教えていただきました。
私、もともとアロマセラピーに関心があって、
家でもアロマディフューザーを使ったり
花粉症デビューした今年は、花粉症に効果ありというオイルをマスクに垂らして使ったりと生活に取り入れていたので、
この体験はとても楽しみにしていました。
まずは採取してきた枝葉を粉砕機で細かく砕きます。
細かくすればするほどとれるオイルの量が増えるとか。
枝葉をタンクにセットし、コンロに着火。
蒸留器の仕組みは私にはよく分かっていませんが(笑)、徐々にオイルが溜まっていきます。
部屋いっぱいにヒノキの香り。うーん、リラックス。
蒸留に時間が掛かるので、待ち時間には万理さんが持ってきてくださったエッセンシャルオイルを組み合わせた自分だけのアロマスプレーを作らせていただきました。
私は、樹木や柑橘などのさわやかな香りが好みなので、
ミント、ヒノキの葉、レモングラスをブレンドしてみました。
みんな思い思いの香りを作って楽しみました。
万理さんの販売するエッセンシャルオイルのうち杉とヒノキは、午前中にお世話になった林家の富樫さんの山の木を使っているとのこと。
富樫さんは「材木の枝葉は、本来は使われないもの。
それをエッセンシャルオイルという形で活用してもらえるのが、自分の目に新しく映った」
と話してくださいました。
無駄になっていたものが別の場所で必要とされる。
林業に限らず、さまざまな場面で参考にしたい発想です。
゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜
そんなこんなで、今月もたっぷり充実の2日間でした。
山北の魅力を知れば知るほど、自分が山北をいかに知らないか気づかされます。
ひとつひとつ、知っていることが増え、そのたびに山北の秘めるポテンシャルに驚きます。
次回は何を知ることができるんだろう。期待!